ビッグ・ファット・キャットって…
- いい本らしいけど、本当はどうなの?
- どんな内容の本なの?
- 英語レベルが高くなくても理解できる?
「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」は「英語を読む」ために読む本です。英語に限らず、言語を学ぶなら「たくさん読むことが大事」と聞いたことがあるかもしれません。本書も、英語をたくさん読むことが英語を身につける「唯一の方法」とまで言っています。
しかし、やみくもにたくさん読めば英語が身につくかと言えば、そうでもありません。正しい読み方と文章の仕組み・構造を理解することが大事です。英語の構造を知らずに読んでも、英語を理解したり正しく読むこともできません。
私は今ではTOEIC715点という中級レベルにいますが、英語の構造を知らないときは簡単な単語を使った英文さえ理解できませんでした。
英語の構造を理解すると、英語を正しく読めるようになっただけでなく、単語が分からなくても意味を推測できたり、試験やテストでも成績をあげられました。洋書や英語の記事も読めるようになって、語彙力もあがりました。
意外だったのは、英語が読めるようになっただけで、リスニングやライティング、英会話がレベルアップしたこと。「英語の構造がわかる=文章を組み立てられる」ということなのだと実感できました。
「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」では、英語を読めるようになるために覚えておくべきことをギュッと最小限にまとめています。文法用語を使っていないから、英語に苦手意識のある人でも、しっかりと「英語の基本」を学べます。
今回の記事ではそんな「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」の
- 本の内容
- オススメする人
- 得られる効果
についてお話していきます。最後まで読めば「英語は難しくて複雑なもの」という思い込みがなくなって、基本を狭く深く学べる本書が自分に合うかどうかがわかります。
英語を始めたばかりの人、中学英語も微妙…という人が、まず最初に読むべき1冊と私が考える理由についてもお話しています。
ぜひ最後まで読んでみてください!
この本、読むと「英語がわかる」
最初に、いくつかの疑問にお答えします。
- 「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」ってどんな本?
-
英語を正しい方法で読むために必要な最小限の文法知識を学べるけど、文法用語は一切書かれていない絵本のような英語学習本です。
- 「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」を読むと、どうなるの?
-
- 英語が読めるようになります。
- 学校英語のイメージを壊して苦手意識をなくせます。
理由は、以下の通りです。
- 英語らしい文章の形「英語の基本形」を学べるから
- 複数の単語のかたまりを区切って読む方法を学べるから
- 文法用語を使っていないから
- 深く狭く、基本だけを徹底的に解説しているから
もちろん、英語学習者さん一人ひとりの個性や環境や目的によって、この本を読めば絶対に英語ができるようになるとは言えません。ごめんなさい。
ただ、英語レベルが低いときに自分が英語の語順や息継ぎのタイミングなどを最初に学んだのは本書です。
- 英語って複雑で難しい
- 文法が嫌いすぎる
- 英会話を上達させたいから「読む」は関係ない
本書は、こんなふうに考えている人に特に読んでほしいです。「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」を読めば英語がわかる、と言った詳しい理由についてこのあとお話していきます。
ビッグ・ファット・キャット概要
- 著者/向山淳子・向山貴彦
- イラスト・装丁/たかしまてつを
- 発行/幻冬舎
- 初版/2001年12月20日
本書の詳しい内容の前に、まずどんな人が書いたのかをお話してきます。著者は、慶應義塾大学卒業後、アメリカの大学で修士課程を修了した向山淳子さんです。
正確に言うと、元の文章や原案を向山淳子さんが書き、それを読みやすいように編集したのが息子さんである作家の向山貴彦さんです。
表紙や文中でも出てくる印象的な猫のイラストは、たかやまてつをさんが書かれています。
初版は2001年。100万部を超えるベストセラーにもなっていて、私が持っているものは「第49刷」となっています。(購入したのは2022年か2023年)つまり初版から20年以上経っても49回増刷されている、人気のある英語学習本です。
「ビッグ・ファット・キャットシリーズ」としての初めの本であり、他には絵本が7冊出ています。
↓下のリンクにある「ビッグ・ファット・キャットとマスタードパイ」が絵本シリーズの第一弾のようです(私は未読なんです…)。
あとは「初心者から上級者まで、英語に悩むすべての方向け」と謳っている「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の大百科事典」というBFCシリーズの決定版も2017年に出版されています。
「英語を読む」ために文法を学ぶ
「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」は、
英語を身につけるには、とにかくたくさん英語を読みましょう。
そのために最小限必要な文法だけを教えます!
という感じの内容です。本書の中で、向山さんはこう言っています。
英語を学ぶということは、英語を「読む」ということです。 私の周りにいる英語が「できる」人というのは、例外なく英語の文章たくさん読んでいる人です。そして、ある程度文法も知っている人です。
ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本/第一章 準備運動
英語を学ぶのに、英会話も英文法もない、と。あえて言うなら、英語を読みまくって読みまくってインプットすることが「唯一の学習法」だ、と本書の第一章で言っています。
しびれる〜!
英語を学ぶ目的は人それぞれで、優先して鍛えるべき英語の筋肉も人それぞれだとは思います。それでも向山さんは、以下のように言及しています。
たくさん読むことで英語の「無意識の記憶」を増やし続ければ、英語を聞き取れるし、話せるようになる
英語を身につけるには近道はないし簡単なことはないです。向山さんも本書の中で言っています。英語を読むためには、やっぱり文法の知識を覚えなくてはいけません。ただ、そんなに多くはないんです。
本書では、英語を読むために必要な文法をできるだけ最小限にとどめる代わりに、丁寧に深く、でもシンプルに解説しています。さらにみんな嫌いな文法用語も細かいルールも書いていません。だからこそ、英語をこれから始める人や、英語が苦手な人がまず初めに読む本としてうってつけです。
本書を「準備運動」として最初に読んで、完璧じゃなくても「英語の基本の構造」を理解できれば、本格的に英語学習を始めたときに吸収するスピードが違ってきます。
英語はパズルみたいに「型」があるからこそ構造を学ぶことが次に繋がるんです!
文法用語もないし、扱う範囲は少ない
本書で扱う文法は、いわゆる学校英語の文法とは全く違います。まず文法用語が一切出てきません。しかし、扱う文法知識は文法用語で言うと「文型のSVO、SVC」がメインになります。
その中でも半分くらいは「基本形」として紹介される「第三文型(SVO)」です。他には、
- 品詞
- be動詞
- and
くらいです。だけれど「基本五文型」とか「名詞」という言葉は出てきません。
文法用語を使う代わりに
- 主語→「Aの箱」
- 目的語→「Bの箱」
- 述語動詞→「矢印」
- 名詞→「役者」
などの表現とイラストを使って解説しています。あまり本の中身をお見せできないので、私がイメージを作りました。以下のようなイメージです。
かなり丁寧にじっくり書かれているので、ある程度文法がわかっている人が読むと「くどい」と感じるかも。逆に言えば「こういう見方もあるのか」と新鮮に感じると思います。
本書のメリットは、深く狭く文法が学べる点です。英語が苦手な人は、置いてきぼりにならずにしっかり確実に英語の基本形を理解できます。
ちょっと文法はわかっているけどあやふやかも、という人には、すでに持っている文法知識に照らし合わせながら読むことで「あれはそういうことだったのか!」と腑に落ちると思います。
本の構成(個人の感想多め)
目次はこんな感じ
- はじめに その前にまず本当のことを
- 準備編
- 練習編1
- 練習編2
- 実践編
- 応用編
- おわりに このあとは何をすればいいか
という構成で、第一章から第十三章まであります。目次に沿って読んでほしい点や理由、私の感想などをお話していきます。
はじめに
どんな本でも「まえがき」に当たる部分を読むのが大好きで、買う前に読んで買うかどうか判断する材料の1つにしています。
本書の「はじめに」は、この後につづく「準備編」を含めて、これだけで買った価値があると感じられるくらい、英語学習者が読んで損のないことが書かれています。
具体的には、ぜひ買って読んでほしいのですが、
- 英語を学ぶのに簡単な道はない
- 時間はかかるのが当たり前
- 文法は必要だが実践しない文法は無意味だ
というようなことなどが書かれています。シンプルで多くは語らないけど、1つ1つの言葉が力強くて、著者の向山さんの体験や感じたことから語られる言葉は説得力があります。
また、本書をおすすめする英語レベルだったり、推奨する読み方についても書かれています。
準備編
第一章は「準備運動」というタイトルだけあり、これから英語を学んだり、本書を進めるに当たって心がけておきたいポイントについて書かれています。
ここでもかっこいい言葉がたくさん書かれていて、準備編ながら読み応えがあります。
具体的には、世界共通語である英語が「共通語」である理由として、英語は世界一簡単だということを言っています。
なぜなら、英語は「思うがままに話せばいいから」。
ここまで読んだだけで、英語は難しいと思いこんでいた人には「読んで良かった」と思うはずです。
英語には英会話や英文法、リスニングなどと言った様々なジャンルに分けることはできない。
だけど、あえて言うなら英語は読むことが唯一の学習法だから、たくさん読みましょう。
そのためには、つまり、英語を読むために必要最小限の文法を学びましょう。
その必要最小限の文法を学ぶためには文法用語を覚える必要はないです。
という感じの内容で、かなり手厳しいことを言うな〜と思えば、文体自体は優しいです。
文法用語については
こんなものは誰でも嫌いです。私も嫌いです。
ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本/準備編
と学習者さんに寄り添ってくれます。
そりゃそうですよね、著者もかつては「英語を全然勉強しているのに、なぜか上達しない」というほとんどの英語学習者さんが体験していることを経験しているんですからね。
ちょっと個人的な意見を言いますが、世の中には英語学習に関連する本やサービスは本当に多いです。たぶん儲かるから。
でも、中には「簡単に英語ができるようになる」とか「●●するだけで英語ができる」という簡単に、すぐに英語が手に入ると勘違いしかねないものも多いです。
だけど、本書はそうは言いません。
むしろ、英語は簡単じゃないし、時間がかかると言っちゃっています。
ただ、それが英語学習の真理です。私はそう思っています。
真理を言うところがかっこいいし、信じられると思いませんか?
本当のことを言ってくれるから、この人についていこう、と思えるような準備編です。
まだ、準備編です!
練習編1
英語で最も好まれている文章の形を「基本形」として「第三文型(SVO)」が紹介されています。
「第三文型(SVO)」が何なのかはここでは説明を省略しますが、SVOの文章を使うと「英語っぽい」と言われるくらい、よく使われる文型です。
第三文型SVOを文法用語は使わずに「基本形」と紹介して、イラストも図解として使っています。
イラストを使いながら1ステップずつの解説なので、大人だけでなく学生さんにも理解しやすいと思います。
また、本書で「付録」と紹介される「副詞」ですが、SVOに限らず、どの文型でも副詞はよく使います。
なので、基本形の解説の直後のに出してきたのがさすが!という印象です。
あとは、文法書では名詞と述語動詞と言われるものを「役者」「矢印」と言い換えていて、役者・矢印になる単語の例もイラスト付きで簡単に出してくれています。
「役者になる単語ってどういうやつ?」という疑問もすぐに解消してくれる構成が、初心者向けとして徹底されているなと感じます。
練習編2
ここでは「化粧品(化粧文)」の解説が入ってきます。
本書で言う「化粧品」は、形容詞のことです。
ちなみに一番最後のページに相対表も載っているので、読了後に別の教材を使ったときにも迷子にならないと思います。
英語の構造の解説だけなら他の文法書にもありますが、本書では英文の中の「かたまり」の区切り方についても教えてくれます。
英語を読むだけでなく、実際に英語を自分で組み立てる時にも役立つことがさらりと書かれています。
練習編1からここまで40ページ近くありますが、基本形だけでこんなにページを割いて説明しています。
それほど大事ということですね。
で、ついに基本形以外の文章の形が出てきます。
「イコール文」です。
これは「第二文型(SVC)」ですね。これも英語でよく使われる文章です。
あとは、基本形のアレンジとして、否定・疑問文、代役(形式主語)と他の文型(SV、SVOC、SVOO)について軽めの解説が載っています。
基本形が一番大事で、基本形とイコール文以外は基本形のアレンジだということで、基本形以外の解説はかなりあっさりと終わります。
実践しながら覚えましょうというスタンスです。
実践編
基本形を学んだ後、実際に物語を読んでいきます。
1文ずつ解説が入るので補助輪をつけながら自転車に乗る感じですかね。
物語が1つの文章ずつに区切られて解説が入るので「こうやって精読していけばいいのか」と、実際に自分で物語を読む時の練習にもなります。
精読とは、細かく文法などを意識しながら読むこと。
英語のリーディングの勉強方法として知られています。
徹底的に「英語を読む」ことが意識されている本書だからこその構成だと思います。
それが終わったら、いよいよまるごと補助無しで物語を読むステップもあります。
所々に単語にはルビが振ってあります。
1回で読めなくても、解説を読みながら何度も繰り返して「英語で英語を読む」ことが体験できます。
あと、実践編の解説の中には「前置詞・句動詞の存在意義」みたいな文章も載っています。
応用編
「特別な化粧品」として紹介される冠詞(a, the)の解説と、
冠詞と同じく日本人が難しいと感じる「前置詞」を「接着剤」として位置づけて、代表的な7つの前置詞について書かれています。
これは全体を通しての話ですが「理解できた人は次に進んで」「わからない人は飛ばして」など読み方についても提案してくれて、初めて読む人には使いやすい仕様です。
また、巻末には、おすすめの洋書リストが英語レベル別に掲載されています。本書を使い込み終わって、実際に洋書を読む時の選択肢として参考にできます。
日本でも大人気の(私も大好きな)ハリー・ポッターもおすすめ本として紹介されています。
最初は読めなくても何度も繰り返し読めば、読めるようになる。
そういう構成です。
英語ビギナーにオススメの理由
「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」は英語ビギナーさんにおすすめしたい本です。
- 英語力低いです…
- 中学文法もちょっとわからない
- 英語読めない!
という人が、これから本格的に英語の勉強するぞ!というなら本書は絶対最初に読んでほしいと思います。理由は、以下の通りです。
- 英語やるなら文法は必須
- 「英語を読む」は避けられない
- 量が多くない
〈理由1〉英語やるなら文法は必須
文法は必要ですが、高校の範囲や大学受験レベルは必要ないです。英語は「語順が命」と言われる言語。単語の場所が1ヶ所でも入れ替わるだけで、意味が変わったり、通じなくなります。
文法で最初に知るべきは語順(文型)と品詞だけです。本書ではこの両方が解説されています。
あと、英語ビギナーさんは「自分の英語力が低い」と感じているんじゃないかと思います。そんな人がいきなり参考書や英会話を始めても、たぶん挫折してしまうと思います。
何を書いているのかわからず、難しい日本語の文法用語に惑わされてしまうし、英会話では「何も話せなかった…」となってしまうからです。
本書は、文法の話はしていますが、学校で聞いたような「現在形」とか「主語・補語・目的語」とか「規則動詞」とかは一切出てきません。文法の中でも応用の分野や、複雑な用法などは一切出てきません。
だからこそ最初の1冊として適役なんです。
〈理由2〉「英語を読む」は避けられない
もしも文法を始めなくても、英語の勉強をするとなれば、必ず「英語を読む」という作業は発生します。「英語は文法より音でしょ!」とリスニングを始めたとしても、音声と一緒にスクリプト(英語の台本)で英語の文章を必ず目にします。
英会話も同じです。音の勉強から始めても、英語の文章=「英語を読む」作業は避けられません。英語が正しく読めなければ、リスニングや英会話の練習をしながら
「なんでこの単語の順番なんだろう?」
「この単語はなんでこの場所に置いちゃいけないんだろう?」
「こっちとあっちはどう使い分けるの?」
と疑問に思う瞬間が来ると思います。そうなるとモヤモヤがついてまわって、リスニングも英会話も、英語そのものも上達しません。本書は英語を読むことを目的にしていて、直接リスニングや英会話の勉強法には触れていません。
英語を読めるようにさえなれば、リスニングも英会話もできるという考えだからです。読める→聞ける→話せる(書ける)というステップで英語は身につきます。
まずは「読める」ように徹底的に学んで読む練習が本書1冊で、できるんです!だからこそ、最初の1冊として適役なんです(2回目)。
〈理由3〉量が多くない
働きながら英語の勉強をする人にも、本書は向いています。参考書は分厚くて重たいものが多いですが、本書はそもそも参考書ではないので薄くて軽いです。
普通の実用書や小説の単行本と同じくらい。
大きさはB6サイズくらい(文庫本より少し大きめ)で、手に持ちやすいです。170ページくらいで、カバンに入れて持ち運びにも向いています。順番に読んでいけばいいので、お昼休みや朝活、寝る前にも読み進められます。
だから英語力に関係なく、始めやすく続けやすいです。
読む時はマーカー片手に!
重要な箇所は太字で書かれています。が、太字でないところにもさらっと重要なことがたくさん書かれています!そこでオススメしたいのが、マーカーを片手に持ちながら読むこと。
「これ重要っぽいな〜」と感じるところにマークしておいて、他の勉強でつまずいたときに読み返せば、もっと深く身につきます。
使い込むほど理解が深まる1冊!がしがし書き込むべし!!
本書が向かない人〈デメリット〉
「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」は、中学校で英語を勉強したことのある人なら誰にでもオススメできます。とはいえ、本書に向かない人もいると思います。
こんな人は向かないかも
- 手っ取り早く英語ができるようになりたい人
- 文法の知識がある人
- 英会話・TOEIC対策したい人
英語を身につけるための近道はどこにもありません。だから、本書を読んでもすぐには英語は上達しません。「手っ取り早く」「簡単に」「短期間で」英語を身につけたいと考えている人が望んでいるような内容ではないです。
近道ではないけど、確実な方法をシンプルに教えてくれるのが「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」です。
あと、文法の知識がすでにある人や、文法用語が使われている参考書を難なく理解できる人は向かないかもしれません。とはいえ、独自の表現で、いちばん大事な英語の基本を解説しているので、新たな視点で英語を見直せます。余裕があれば、ぜひ読んでほしいです!
英語を上達させるための勉強をしていれば、TOEICで点は取れるし、英会話もできるようになります。TOEICでも英会話もその点で本書は役に立ちますが、フレーズ集でもありません。
TOEIC得点アップするためのテクニックも掲載されていないので、今すぐ対策したい!という人には物足りないかもしれません。
デメリット
英語学習者さん全員にオススメしたいのですが、読む人によってはデメリットと感じるかも?と思う点が3つあります。
- 文法用語がない
- イラストが多い
- 英単語は必須
文法用語の代わりに、本書独自の表現(主語は「Aの箱」、名詞は「役者」など)を使っています。そのため、文法用語には慣れている人は「Aの箱は主語、役者は…」と置き換えながら読まないといけないので分かりづらいと感じるかもしれません。
英語の構造を解説するところでは、イラスト(図解)を多用しながら小さなステップを1段ずつ解説しています。ここが「まどろっこしい」「くどい」と感じる人もいると思います。解説の仕方の好みや相性は人によるので、まずは試し読みをしてみてください。
Amazonで試し読みもできますし、書店にあれば、ちらっと覗いてみてください。
最初に読む本としてご紹介していますが、単語力が完全にゼロという場合は厳しいかもしれません。難しめの英単語にはルビで意味が書かれていますが、本書では基本的に日本語訳はついていません。
なので、同時進行で単語の勉強をしたほうが、よりスムーズに学べます。どっちみち単語はたくさん知っておくといいことばかりなので、まだ単語をやっていない人は本書を読む前でも単語の勉強はすぐに始めましょう!!
単語を先にやるといい理由については【英語初心者】単語と文法どっちから先にやるべき?独学で大人が英語やりなおしするなら「時短・効率」がキーワードでもお話していますので、合わせて読んでみてください。
何度も同じパターンの文章に触れることで「身につく」ので、くどいくらいがちょうどいい!
結論:ビッグ・ファット・キャットは最初に読むべき1冊
「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」は、英語学習をこれから始める予定の英語ビギナーさんが最初に読むべき本です!特に、文法をきちんと理解していなかったり、忘れてしまっていたりする人にはオススメです。
もちろんすでにある程度英語の勉強をしているけど、文法には自信がないという人にも読んでほしいです。この本を読んだら、英語は難しいという概念が壊れると思います。
私が学生時代に初めて図書館で読んだときがそうでした。概念が壊れて感動して、感動したページをコピーして勉強していました。
完全に理解できなくてもイメージとして「A→B」というシンプルな図式が記憶に焼き付けば、複雑な文法知識を勉強するときにも必ず役立ちます。英語を学ぶ目的が何であっても「英語を読む」ことは必ず発生する作業。
そのために最小限必要なことが学べるので、英語学習をするすべての人にまずは「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」を読んでほしいと思います。
読み進めていくと出てくる「こういう時はどうするの?」「単語がわからない」といった疑問は一旦置いて、とにかく一度読破してみてください!
この記事があなたの英語学習のお役に立てたら嬉しいです。
「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」と同じくらい衝撃を受けながら、私が英語の文型と品詞をがっつり学べた講座もオススメです。
こちらの記事(【超初心者向け】ゼロからの英語やり直し教室New Beginningを使ってみた感想・レビュー【英文法通信講座】)に詳しく書いたのでぜひ読んでみてください!