- どれを選んだらいいかわからない
- 自分に合った1冊がほしい
- 英語力ゼロでもわかるものない?
英語学習で、めちゃくちゃ重要かつ最初にやるべきなのが、「文法」です。文法を学べる教材の選択肢はとても多いため、自分に合わないものを選んでしまうと、重要な文法だけでなく、英語学習そのものを挫折してしまうかもしれません。
今回の記事では、文法嫌いを克服し今では文法好きな私が集めた英文法書9冊を比較し、
- 英語ビギナーさんが最初に持つべき文法書
- 「英会話」のための文法書
- 1冊は必ず持っておきたい長く使える辞書的文法書
の3タイプに分けてお話していきます。
英文法書を選ぶポイント
教材を選ぶときには、守りたいポイントが4つあります。
- 英語を学ぶ目的
- 自分の英語力(レベル)
- 自分に合うかどうか
- 音声があるかどうか
このポイントを守ることで、自分の英語学習のゴールまでの道のりが近くなりますし、何冊も文法書や教材を買い込んで無駄遣いせずに済みます。
英語を学ぶ目的
文法書はめちゃくちゃたくさんあります。その文法書が作られた経緯や、読んだ人にこうなってほしい!という思いもそれぞれ違っています。
- 高校・大学受験の成功
- TOEIC・英検の成功
- 英語を話せるようになる
- ビジネスで使えるようになる
その中から、あなたが英語を学ぶ目的と方向が似ている1冊を選ぶということは、同じゴールを目指して走ることができるということ。目指す目的に必要な知識をきちんと知ることができます。
逆に言えばあなたの目的にはそんなに重要でないこと、優先しなくていいことは必要以上に解説しないので、大事なことに集中できます。
自分の英語力(レベル)
文法は英語学習の最初に取り組むべきなのですが、英語ビギナーさんだけが文法を学ぶわけではありません。そのため、初級者用の文法書〜超上級者用の文法書まで、幅広く存在しています。
初級者の人が上級者用の文法書を読んでも、文法を理解することができません。これは頭がいい・悪いということではなく、英語は段階的に学んでいくものだからです。
階段を1歩ずつ登るように学ばない限り、上級者用の文法を理解できず、いきなり100段目に登れないように、いきなり上級者の文法書を読むこともできないのです。なので、自分のレベルにあった文法書を選ぶ必要があります。
今回の記事では、すべて中学英語〜高校英語あたりの英語レベルの人向けの文法書をご紹介しています。
自分に合うかどうか
文法書と言うと、学生時代に使っていた文字だらけのものをイメージするかと思います。それが好きという人もいれば、イラストを使って説明したり、語りかけてくれるような文章のほうがいいという人もいると思います。
堅苦しい文章が合わないと感じる人が、学校で使ったような文字だらけで堅苦しい解説が並んだ文法書を使って英語を勉強しようとしても、必ず挫折します。しかも英語ビギナーさんで文法が苦手なのを克服しようとしているならなおさらです。
自分が読んでいて、なるべくストレスがなくて、読み進められる1冊を選ぶことが大事です。
音声があるかどうか
英語の学習をする上で「音声」は大事な素材の一つです。文法書に音声がついていることのメリットは、「ついでに」リスニングの勉強ができること。なので、文法を学ぶためではあっても、音声つきの教材を選ぶのがベスト。
そうすればわざわざリスニング用の教材を別で買わなくても、英文法書に書かれた例文の音声をリスニング教材として使えます。「もっとリスニングしたい」「飽きた」「使い尽くした」となったら別のリスニング教材を買う、でOK。
つまり:基礎が学べて英語力ゼロに効く文法書がベスト
英語ビギナーさんが最初に選ぶべき文法書は、
- ゴールは「基礎を学ぶ」
- 挫折する前に文法が理解できる
- 音声がついている
というポイントをおさえているものをオススメします。
英語ビギナーさんはレベルで言うと初級者で、まだ何もわからない状態なはず。すぐに達成したい目的としては「英文法の基礎を理解する」ということだと思います。
また、消極的に聞こえるかもしれませんが、「挫折しないこと」も目的に入ると考えられます。「基礎が学べて英語力ゼロに効く文法書」という目線で、今回ご紹介する9冊の文法書を比較してみました。
おすすめの英語文法書9冊
私が集めた9冊の文法書をまずご紹介します。
- 一億人の英文法
- 一度読んだら絶対に忘れない英文法の教科書
- 英語のハノン 初級
- 英文法のトリセツ じっくり基礎編
- 絵でわかる英文法イメージハンドブック
- Evergreen
- 真・英文法大全
- 中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。
- 安河内の英語をはじめからていねいに【完全版】
- 番外編
この9冊を私の独断と偏見で、以下の3タイプに分けました。
- 英語ビギナーが最初に持つべき文法書
- 「英会話」のための文法書
- 1冊は必ず持っておきたい長く使える辞書的文法書
9冊とも中学〜高校英語の範囲なので、英語ビギナー(初級者)〜中級者レベルの人向けのお話になります。
英語力ゼロがこれから文法を学ぶのにピッタリな教材についてもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みいただければと思います。
英語ビギナーが最初に持つべき文法書
英語力ゼロのビギナーさんが最初に持っておくといい文法書はこちら。
- 英文法のトリセツ じっくり基礎編
- 中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。
- 安河内の英語をはじめからていねいに【完全版】
- 一度読んだら絶対に忘れない英文法の教科書
それぞれの特徴と、私が思う残念な点も合わせてお話していきます。
英文法のトリセツ じっくり基礎編
↑Amazonのページだと試し読みできます。ぜひチェックしてみてください。Kindleでも読めます。
著者の阿川イチロヲさんが自身を「元英語負け組」と呼び、英語負け組だった経験があった著者だからこそ、一つ一つを丁寧に解説している1冊です。
英語ってこういうルールで作られていますよ、ということを、独特の語り口調で書かれています。堅苦しい文章ではなくて、小説でいうと、登場人物が話しているシーンがずっと続いているという感じです。
イラストでの解説はありませんが、「どういうこと?」「なんで?」と読者が思っているときに、答えを差し出してくれるので、疑問を残さずに読んでいけると思います。私が残念だなと思うのは、相性が極端に分かれそうな文章で書かれていること。
たとえば、14ページを引用してみると、こんな感じ。
みなさんは「ヒンシ!」という言葉を聞いたことがありますか?
英文法のトリセツ/まずは、品詞の話から
「死にかけ」って意味の「ヒンシ」じゃないですよ(ボクの生徒の中には、「ヒンシ!」と聞くだけで、本当に「死にかけ」てしまう文法ギライも大勢いましたが……)。
親しみを感じてもらおうという気持ちは伝わるのですが、無駄なジョークっぽい感じが邪魔だなと感じる人もいるだろうな、と思います。とはいえ全体的にはもちろんきちんとした文法の解説が詳しく掲載されています。
「英語の文には、必ず動詞がひとつ入る!!」
英文法のトリセツ/本題に入る前に……「文」と「主語・文の結論」」
と述べましたが、もっと正確に言うと、
「英語の文には、必ず『主語』に当たる名詞と『文の結論』を示すための動詞がひとつずつ入る!!」が英語の基本原則だったりします。でも、こう言われると、
「『文』とか『主語・文の結論』って一体、何??」
といきなりひっかかってしまった人もいるはず。
英語では「主語(名詞)だって大事!」なのです。
英文法のトリセツ/動詞は名詞(主語)に頭が上がらない?
p.21でも述べたように、英語の基本のカタチは〈主語+動詞〉です。英語の文には、この〈主語+動詞〉のカタチが必ず一組入ります。
「英文法のトリセツ」はシリーズ化されていて「じっくり基礎編」から始まり「とことん攻略編」「中学レベル完結編」と全部で3冊あります。
1冊だけでは、使える英語を身につけるために必要な英文法を網羅できません。
3冊揃えようと思うと、5千円くらいかかってしまうのが、ちょっと残念です。
中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。
↑Amazonのページだと試し読みできます。ぜひチェックしてみてください。Kindleでも読めます。
英語ビギナーさんが最初に持っておけば、しばらくはこれ1冊でOKだと思います。本のタイトルにもある通り、1つ1つの文法知識に対して、丁寧にわかりやすく解説してくれています。
そしてとにかく文章が優しくて、先生が寄り添ってくれているみたいに感じます。
現在進行形の文は、be動詞のあとに動詞のing系をおくのでしたね。
中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。/まちがえやすいing形
大部分の動詞のing形は、play→playing、study→studyingのようにそのままingをつければよいのですが、そうではない動詞が少しだけあります。
write(書く)のようにeで終わる動詞は、最後のeをとってingをつけます。
イラストが多くて、使われるシーンをイメージしながら読むことができますし、難しい文法用語をあまり使わないところが、英語ビギナーさんがつまずかずに最後まで読めるポイント。
「やさしすぎて物足りないかも?」と思うかもしれませんが、ページ下やチャプターの終わりに「基礎ができたら、もっとくわしく。」というページで、基礎からの応用についても解説があるので、物足りなさは感じられないと思います。
監修をしている山田暢彦さんが日英のバイリンガルだそうです。
だからこそ、難しい言葉を使わずに、簡単な言葉を多用しなくても的確に英文法を解説できるのかなと感じます。
丁寧な解説ですが、中学卒業までの範囲(中学3年間の英語)を網羅しているので、とりあえずこれ1冊で英語ビギナーを卒業できると思います。
安河内の英語をはじめからていねいに【完全版】
先にご紹介した2冊に比べ、「学校で習う英語」そのままな文法書です。ですが一番重要なことをシンプルに解説しているため、難しい言葉はあまり出てきません。シンプルなのでページ数が少なく、一般的な文法書よりも薄いです。
見開きで1レッスンが完結。1レッスンには文法知識の解説と、例文、解説のポイントが掲載されています。1レッスン読むだけなら10〜15分ほどだと思うので、まとまった時間が取りにくい人は軽く読むことができます。
「英語の語順のルールがわからない」「品詞って何?」という段階にいる人は、もしかしたらこの1冊だけでは文法の基礎を理解できないかもしれません。なぜかというと、品詞や文の構造についての基礎部分は収録されていないからです。
「中学英語のおおよそは理解できている」という人の軽い文法復習用にはピッタリですが、「中学英語すらも自信がない」という人は、上でご紹介した「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。」の方がベターかと思います。
ちなみに個人的には「コラム:ひといき入れよ!」のページが好きです。英語にまつわる話で、コラムとはいえ勉強になります。
こんな感じ。
Fluency comes first, accuracy comes second.という言葉があります。英語学習のコツを示すもので、「いちばん大切なのは流ちょうさ、二番目に大切なのが正確さ」という意味です。わかりやすく言い換えると、「最初は間違えてもいいから、とにかく英語で話してみよう。そして話しながら直していこう!」ということです。
安河内の英語をはじめからていねいに【完全版】/間違いを恐れるな!
(中略)
最初のうちは文法がめちゃくちゃで、間違いだらけかもしれません。でも、それがスタートです。話すことに慣れると、やがて「もっと正しい英語を話したい」という気持ちが強くなってくると思います。そこで英語のルールを学び、間違いを少しずつ修正することで、だんだんと正確な英語に近づいていくことができます。
一度読んだら絶対に忘れない英文法の教科書
↑Amazonのページだと試し読みできます。ぜひチェックしてみてください。Kindleでも読めます。
この本は、副読本としてオススメしたいです。「中学・高校の英文法が全て理解できる!」という本ではなく、英語ネイティブが持っている英語の感覚や考え方で文法を自然に身につけよう!というコンセプトの本です。
文法は単なる公式集ではなく、歴史があって、和訳では伝わりきらない本当の意味があるけれど、一般的な文法書ではその部分は省略され、公式(たとえば「現在進行形はbe動詞+動詞-ing形」とか)ばかりを主張しがちです。まあそれが文法書なら普通のことなのですが。
文法を勉強していると「なんで?」「どうしてこうなる?」という小さな疑問がいくつか出てきますが、その答えは文法書に載っていないです。だけど「一度読んだら絶対に忘れない英文法の教科書」では、文法の「なぜ?」がほとんど書かれています。
なので、英語ビギナーさんは一般的な文法書にプラスしてこちらを読むことで、ツラい文法の丸暗記せずに文法をきちんと理解する助けになります。
勉強としてではなく、息抜きで読み物として読んでみても面白いです。語弊を恐れずに言うと、「文法のトリビア」的な本と思ってもらってもいいかもしれません。目次だけでも気になる見出しがたくさんあります。
・英語と日本語のズレの正体
一度読んだら絶対に忘れない英文法の教科書/CONTENTS
・英文法の「難しさ」は歴史が原因
・なぜ、am、are、isは「be動詞」と呼ばれるのか?
・なぜ、「be動詞」の活用はバラバラなのか?
文法に苦手意識がある人や、つまらないと感じている人にこそ読んでほしいと思います。
「英会話」のための文法書
英語を話すための文法に特化した文法書はこちら。
- 一億人の英文法
- 英語のハノン 初級
一億人の英文法
長く使える辞書的な使い方もできるほど網羅性が高いです。一般的な文法書というと「試験・受験対策」として、いかに英文を和訳(日本語に訳す)できるようになるか?ということを重視して作られているものが多いですが、「一億人の英文法」は、受験対策はもちろん、「英語を話すため」の英文法書となっています。
他の文法書でも、もちろんきちんと使えば英語を話せるようにはなります。ただ、英語のルールを理解はできたけど、いざ話すとなるとどう組み立てればいいのか?というコツまでは正直わかりにくいことが多いです。
たとえば、文型の説明のところで「一億人の英文法」では「他動型」「自動型」「説明型」「授与型」という言葉を使っています。
他動型
動詞の後ろに目的語(名詞)を1つ従えた型。それが他動型です。基本文型は常に独自の意味(感触)と結びついていることに注意してください。
動詞の「力」が対象物(目的語)に加わる・及ぶ―それがこの型の意味。
一億人の英文法/基本文型①他動型
説明型
説明型は「主語を説明する」型です。最も頻度が高いのはbe動詞文。
一億人の英文法/基本文型③説明型
(中略)この肩は説明ルール(説明は後ろから)の典型的な形。主語の後ろに説明国を配置する意識で作ります。
それぞれ「第三文型(SVO)」「第二文型(SVC)」と他の文法書では説明される文型を、こんな形で英語を話すとき(=声に出すとき)を想定したうえで解説しています。言葉というのは感情や気持ちが入るのが当たり前なので、どうしても言語化しづらいものもあります。
それをなんとか言語化しようとした結果(なのか著者の大西泰斗さんのキャラクターなのかはわかりませんが)、多少クセのある文章がたまに出てきたりするところがちょっと残念です。
しかし、「話すための英文法」を学んでしまえば、英語を読んだり聞いたり書く力も同時に身につきますので、お得感はあると思います。
ただ個人的に、「英文法の基礎をきちんと理解したい英語力ゼロの人」がいきなり「一億人の英文法」からスタートするのはオススメできません。一番最初はやはり「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。」などのような文法書でしっかり基礎の基礎をじっくり体系的に学んでおくほうが結果的に近道なんじゃないかと思います。
中学英語で文法の基礎は理解していて、英会話を目指す、分厚い参考書にひるまない人にオススメです。
英語のハノン 初級
スピーキングの練習をしながら文法を復習できるという1冊です。「話すための英文法書」というより、スピーキング用の例文を文法知識を絡めて解説しているという感じです。
文法知識の解説を読んで直後にスピーキングの練習をすることで、五感で文法を身に染み込ませるとともに、口を英語に慣らすことができます。使える英語を身につけることをゴールにしている人にはとてもオススメ。
中級・上級もありますが、初級1冊でかなり鍛えられるので「3冊も買わないといけない」というわけではありません。
文法は別の教材で学んで、単にスピーキング専用教材として使ってもOK。問題集で問題をときながら文法を浸透させる方法の代わりに使えそうです。個人的に、文法に関して「それな!」と思わず言いたくなった文章が「この本の特長」にありました。
本格的なやりなおしに英文法が最適なわけ
日本の学校で教えられてきた文法は、「5文型」と呼ばれる体系に基づいています。
英語のハノン 初級 「この本の特長」
「句・節」も「名詞」か「形容詞」か「副詞」に分類し、すべての文を5文型のいずれかに還元しようというものです。
そうすることで、どれほど長く複雑な文であっても、きわめてシンプルにその構造を把握したり運用したりすることができます。
スピーキングに特化しているとは言え、おさらいするには十分な文法知識も掲載されていますし、文法と英会話に対しても「英会話と英文法は車の両輪」という言葉を使っていて、英会話には英文法が必要不可欠という考え方で作られています。
1冊は必ず持っておきたい長く使える辞書的文法書
「これって?」というときに辞書のようにわからない部分を調べるための文法書はこちら。
- Evergreen
- 真・英文法大全
- 絵でわかる英文法イメージハンドブック
Evergreen
「総合英語 Forest」が前身の文法書です。高校英語の参考書として採用されているように、中学英語をしっかり理解できていないと、難しく感じると思います。
1ページ目から通して読む、というよりは、英語を勉強していく中でつまずいたり迷ったときに開く、まさに「辞書的」な役割がメインの文法書です。
辞書的なので「ここが大事!」ということを伝えるのではなく、あくまでフラットに英文法のルールや形式を淡々と掲載しています。
それはメリットにもデメリットにもなって、超初心者の学習者さんがEvergreenでイチから英文法を勉強しよう!と思っても、書いてあること全てが大事に思えてしまい、その莫大な量にまず挫折します。
使われている言葉も、文法の専門用語がかなり多く使われているので、何度読んでも「なるほどね」とはなりません。
一方メリットは、超初級者さんから上級者さんになっても使えるということです。「大事!」という情報に惑わされず、自分の知りたい項目のところを読んで、持っている知識を深めるために、そばに置いておけば、長く使えます。
淡々とはしていますが、ところどころにイラストでの解説があったり、「これが基本」「理解する」「深く知る」「確認する」という流れで構成されているので、自分の「今」のレベルに合わせて読むことができます。
真・英文法大全
レベルは中学卒業〜高校あたりの文法知識を扱っています。2022年に初版された新しい文法書で、個人的には中学卒業程度の文法を理解している人ならこれ1冊をとりあえず持っておけばいいと思っています。
辞書的に使うこともできますが、1ページ目から通読することで、体系的に学べるような構成で作られています。Evergreenほど堅苦しく事務的でなく、一億人の英文法ほどカジュアルでない、エッセイを読んでいるような文章なので、文法書ですが、どんどん読み進められます。
「700万人を教えた」と謳っているくらいなので、文法の解説は他の文法書にはないわかりやすさがあります。文法書を読んでいると、「つまりどういうこと?」と思うことがあるのですが、「真・英文法大全」を読むと「そういうことね!」と疑問が解けていきます。
たとえば、現在進行形のところで「状態動詞は基本的に進行形にできない」と習うと思いますが、「真・英文法大全」ではこのように解説されています。
5秒ごとに中断・再開できない動詞は進行形にできない!
たとえばknowやlikeは中断・再開できません。5秒ごとに「記憶を消したり戻したり・好きになったり嫌いになったり」は意図的にできませんよね。
真・英文法大全 56ページ『「途中」から生み出された「5秒ルール」』
などのように「そういうことになっている」で済ませず、どういう判断で使い分けるのか?とか、なぜそういうことになっているのか?という理屈まで踏み込んで解説しています。
他の文法書では理解できなかったことも、「真・英文法大全」では「そういうことだったんだ!」と霧が晴れるように理解できます。
また、例文もそのまま暗記して実際の会話に使えるようなリアルな例文で、細部まで徹底的に「使える英語」が学べる1冊だと感じています。
絵でわかる英文法イメージハンドブック
本のタイトルにあるように「ハンドブック」として使うことを推奨します。文法知識を網羅していないのですが、つまずいたときに理解を助けるために使えます。常々、イラストや絵で理解するのが早いと思っていたので見つけたときは「これだ!」と思いました。
文章だけでは伝わりづらい「時制」「a/the」「前置詞」がイラストで解説されています。
残念というか注意点は、文法知識すべてをイラストで説明していないので、これ1冊では不十分ということと、イラストだけでなくイラスト周辺の文字も手書きなので、たまに読みづらい・わかりにくいところがあるところ。
あとめっちゃ細かい部分ですが、個人的には本そのものの大きさが使いづらい!もう少し大きかったら読みやすかったかもな…と開くたびに思います。本当に個人の好みの話になっちゃいますが。ハンドブックだから持ち運びしやすいようにこのサイズにしたのかな?
【番外編】長く使えて超初心者に最適な文法の教材
今回9冊の教材を紹介しましたが、番外編でさらに1つだけオススメしたい文法の教材があります。
それがこちら>>初心者でもじっくり学べる英語講座
私が文法を本当の意味で理解できたのはこの教材でした。本ではなくオンラインでのみ販売しているメール講座(メルマガみたいな感じ)なのですが、これを受講してからは、どの文法書に書いてあることも理解できるようになりました。
学校で「そんなこともわからないのか」と言われた人が超初心者の人向けに作っているので、
「名詞とは?」「I, you, he, sheとは」などの超基礎から、受動態や疑問詞・命令文などまで扱っています。文法始めるなら、そして本気で文法をきちんと学びたいならこれだけで十分です。
詳しい概要などは【超初心者向け】ゼロからの英語やり直し教室New Beginningを使ってみた感想・レビュー【英文法通信講座】をぜひ読んでみてください。
【結論】英語ビギナーにオススメの文法書
英語ビギナーさんが最初に選ぶべき文法書は
- 英語ビギナーが最初に持つべき文法書
- 「英会話」のための文法書
- 1冊は必ず持っておきたい長く使える辞書的文法書
というポイントを押さえていることが重要という話をしたうえで、9冊と1つの講座をご紹介してきました。
結論として、英語学習初級者である英語ビギナーさんが「挫折しない」「英文法の基礎を理解する」という目標を達成できるのは、
- 中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。
- 真・英文法大全
- ゼロからの英語やり直し教室New Beginning
を個人的には一番オススメします。
中学初期のbe動詞あたりからやりたい人は「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。」「ゼロからの」、中学卒業レベルは大体OKな人は「真・英文法大全」が絶対にあなたの英語学習の助けになると思います。
「ゼロからの英語やり直し教室New Beginning」の詳しい内容は、下のリンクから公式サイトにアクセスしてチェックできます。
こちらから>>初心者でもじっくり学べる英語講座
他の2冊については【社会人にオススメ】英文法の参考書&問題集11選!でも詳しく書いています。
ぜひ教材選びの参考にしてみてくださいね!