- 関先生の新刊が気になる
- CNNの生英語を使って勉強したい
- ニュース英語って難しいんでしょ?
将来英語を使って仕事がしたいという目標があるけど、試験などの目先も目標がないときって英語力が伸び悩んだりしますよね。ニュース英語は高い英語力が必要、と思って手を出していない人も多いと思います。特に初級者さん。そんな人にオススメな本と出会いました。
朝日出版社様から2023年9月10日に刊行された『CNNの生英語がわかる「丸暗記いらず」カクシン英文法』をご恵贈いただきました!
誠にありがとうございます!!!
ニュース英語には興味があって、まだ手を出していなかったので個人的にすごくナイスタイミング。勝手に「ニュース英語って難しいものだ」と思い込んでいて、TOEIC715点の中級レベルな自分でも読めるかな?と正直不安要素を抱えつつ、早速読んでみました。
スタサプ講師としても人気の関正生先生の新刊ということもあり、気になっている人もいらっしゃると思います。
そこで、今回は『CNNの生英語がわかる「丸暗記いらず」カクシン英文法』の概要と、読んでみて思ったことや発見したことお話していきます。ニュース英語を文法から解説した書籍って、ちょっと検索した中では見つからなかったので、とても珍しい1冊です。
そんな新しい視点でニュース英語に触れられる、とっても貴重で素敵なチャンスを与えてくれる1冊です。ニュース英語に興味のある人ならレベルに関係なく英語学習に役立つ本だと感じられる記事になっていますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
文法に関する記事は他にもあります。良かったら読んでみてください!
『CNNの生英語がわかる「丸暗記いらず」カクシン英文法』の概要
著者 | 関正生 |
出版 | 朝日出版社 |
初版 | 2023年9月10日 |
定価 | 1,800円+税 |
版型・頁数 | A5判・264ページ |
公式サイト | 「丸暗記いらず」カクシン英文法(朝日出版社) |
本書は、朝日出版社さんから毎月発行されている英語学習雑誌の「CNN English Express」の新しいシリーズである「EE BOOKS」として刊行されています。
「EE BOOKS」は、大人気の月刊英語学習誌『CNN English Express』から生まれた新シリーズ。
引用元:https://www.asahipress.com/special/eebooks/
英語の楽しさと奥深さ、言葉の新たな可能性を、やさしく胸に響く語り口でお届け。
書き手は気鋭の学者、受験指導者から斯界のレジェンド、海外の専門家まで。
「CNN English Express」は英語学習者さんの間では馴染みの雑誌かと思います。
関先生はこのEEの中で「関正生の「丸暗記いらず」英文法ゼミ」という連載を担当されていて、本書はその連載が書籍化されたものです。
関正生先生は、オンライン予備校「スタディサプリ」で英語講師を務めており、TOEIC L&Rテストでは990点を取得されています。『世界一わかりやすい 英文法の授業』『大学入試問題集 関正生の英文法ポラリス』などの書籍も多数出版されています。
扱う文法項目
朝日出版さんの公式ページから、目次を引用します。
はじめに
本書の特長
音声ダウンロード方法
必修編(1)
分詞構文の正体とは?/CNNでも多用される「倒置」/基本から珍しい形まで一挙確認!仮定法 ほか
必修編(2)
現在形の「力強さ」を実感しよう!/定冠詞theについて/見落とされがちな副詞の用法 ほか
応用編
誤解されているunless/英語に潜むちょっとした遊び/「受験英語」でCNNに挑む ほか
強化編
謎の「原形be」の正体とは?/mayとmightの「感覚」と「重要表現」/接続詞asの攻略法 ほか
引用元:https://www.asahipress.com/bookdetail_lang/9784255013367/
現在形とかtheなど中学校で習うものでも、一般的な参考書では教えてくれないニュアンスや気持ちについて解説してくれています。
今までにない「英文法とCNNの融合」
本書のキャッチコピーみたいなところに「英文法とCNNの融合」って書いてあったんです。読んでみると、まさに「英文法とCNNの融合」でした。CNNニュースで実際の原稿の一部を例文にして、ニュースでよく使われる文法を解説しています。
これは、今までありそうでなかった、新しいジャンルの文法書になっています。で、そもそもニュースを素材にしているので、音声が存在します。そのニュース音声は、専用のアプリかパソコンにダウンロードで聞くことができます。
ニュースを素材にして文法を解説する書籍は他にない、新しいジャンルの先駆け的な1冊ですね。
ニュース英語を理解したい人向け
本書は「ニュース英語を理解したい人向け」ですが、具体的には以下のような人にも役立つと想定されています。
- 高校生のうちから将来を見越して英語を勉強したい難関大受験生
- 英語ニュースを聞けるようになりたいが、何から手をつけていいかわからない大学生
- 英文法を学び直すと同時に即戦力も磨き上げたい社会人
高校基礎・英検2級くらいのレベルであれば理解できる内容ですが、現状のレベルよりも「CNNで勉強したい」という思いがあれば大丈夫でしょう。(中略)どんな英語学習者でも得るものがあるはずです。
引用元:はじめに/『CNNの生英語がわかる「丸暗記いらず」カクシン英文法』
中級レベルの私が読んだ印象としては「中級者以上向け」でした。私自身は丁寧に読めば、文法は理解できたものの、例文中の単語には知らないものが多かったです。なので個人的には、完全な英語初級者さんにはオススメしないです。
「CNNで勉強したいという思いがあれば大丈夫」とのことですが、読み進めていくには基礎的な文法が必須だと感じました。じゃあやっぱり難しい本なの?というと、そうでもありません。
THE参考書みたいな、単調で堅苦しく難解な解説ではなく、わかりやすく噛み砕かれて解説されています。「ニュース英語を理解したい」「留学したい」という人で基礎文法があればきっと役立つ本です。
「目標のために絶対この本を読めるようになるぞ!」というモチベーション維持のために持っていてもいいかもしれません。
装丁やレイアウトがシンプル
EEブックス全体のデザインだと思うのですが、黒とマゼンタ(ピンク)の2色刷りで、余計な装飾がありません。勉強しながら好きな場所に書き込んだりマーカーしやすそうです。
ただ、紙がツルツルしてて厚いのでシャーペンは見づらそうかな。あとは、日本の書籍には珍しくペーパーバック(ソフトカバー)です。
ペーパーバックとは、ハードカバーのような表紙に皮や布・厚紙などを使用しないで製本された本のこと。
表紙カバーがなくスッキリしていて、めくりやすい。
ペーパーバックで2色刷りなのにちょっと高いかも…?その代わり「英文法とCNNの融合」という珍しい&内容が濃いめ!
読んでみた【3つの気付き】
TOEIC715点の文法大好きマンの自分は、ノートを片手に読んでみて、こんなふうに感じました。
「ニュース英語も文法から見ると思ったほど難しくはない。けど、やっぱり簡単でもなかった」
その理由について以下の3点に分けてお話してきます。
- ニュース英語も文法は大事
- 生の英語に触れられられる
- 簡単ではない
ニュース英語も文法が大事
『CNNの生英語がわかる「丸暗記いらず」カクシン英文法』を読んで気づいたこと。ニュース英語の文法は、あくまで基礎的な文法のカスタムアレンジでしかなかった、ということです。
文章は複雑な形だけど、基礎がわかれば、仕組み自体はシンプルなものばかり。ニュース英語も文法をしっかり深掘りすれば、怯えずに意味を掴めるんだ〜、と感動しました。
あと、学校や一般的な参考書ではあまり詳しく扱われない文法知識が、実際にはニュースでよく使われているという事実を知って「マジか」と思いました。この事実はつまり、参考書だけでは不十分だ、ということになります。 (少なくとも私が持っているものだけでは不十分でした)
テキストも1冊じゃダメだし、リアルに触れることも大事!ってことを改めて痛感しました…!
私は「英語を話したい」よりも「英語で情報収集したい」が強いタイプで、勝手に「分厚い参考書は全部網羅されてる!」と思い込んでいました。
でも、私が所有している参考書は大学受験を第一の目的としている側面があって、受験では重要視されない部分にはあまりページが割かれていません。
一方、本書はニュース英語の理解が第一目的。参考書では薄い解説にとどまりがちな、たとえば「倒置」とか「副詞の用法」にたっぷり例文を使って解説しています。
英語で情報収集したい人にはうってつけの文法書だと感じました。
タイトルの「丸暗記いらず」も、嘘じゃありませんでした。
関先生の書籍からは、一貫して「丸暗記ナシで、文法をモノにさせてやる!」という意志を感じていますが、本書も同じでした。1つ1つ丁寧かつシンプルでわかりやすい解説を、自分自身も丁寧に読みほぐしていくだけで大丈夫でした。
丸暗記しようとしなくても読めば「理解」できているので、覚えちゃってるんですよね。丁寧だからこそ、広範囲の文法知識は網羅されていません。
そのかわり、つらくてすぐ忘れる「丸暗記」をしないで済むのは、かなり英語学習において価値があると思います。
高いレベルの英語を丸暗記せずに身につけられるのは、時間のない社会人学習者さんにはメリットしかない…!
一緒に読めば完璧なのは関先生の「真・英文法大全」
もちろん、本書だけでニュース英語ばっちり!文法パーフェクト!というわけでもありません。本書と相性がいいのは、同じ著者が書かれた「真・英文法大全」かなと思います。
『CNNの生英語がわかる「丸暗記いらず」カクシン英文法』はニュース英語の理解のために書かれています。ニュース以外の使われ方や、より深い解説が知りたいときには「真・英文法大全」を合わせて読むのがオススメです。
ニュース音声で「生」の英語に触れられる
『CNNの生英語がわかる「丸暗記いらず」カクシン英文法』は文法解説がメインですが、音声もついています。CNNニュースのリアルガチのニュース音声が無料でダウンロードできます。
「Listening Trainer」というアプリか、パソコンでMP3データをダウンロードすればOK。
アプリでは2倍速〜0.5倍速までスピードを調整できます。私のように「ニュースは早すぎて聞き取れない」という人も0.5倍速ならかなり聞き取れます。1冊で文法だけじゃなく、リスニング教材・語彙強化にも使えるのは嬉しい。
中級の私には、単語が知らないものが多くて、リスニング教材として活用するのはまだ先になりそうですが…。
あと、音声の聞き方(リスニングの方法)については解説がないので、CNN EEでのやり方を参考にするといいかなと思います。
本書にとって音声はおまけ的な感じを受けました。
簡単ではない
これは完全に人によると思います。何度か言っていますが、私自身の英語レベルはTOEIC715点取得はしていて、中級を自称しています。その私が本書を読んで、すんなり理解できる項目と、繰り返し読まないとダメな項目がありました。
また、例文で使われている単語が知らないものばかりでしたし、音声も何度か聞かないとダメなくらいでした。テーマ自体も難しいせいか、やはりニュース英語を理解するのは簡単ではないと思いました。
単に私の知識や語彙不足なだけかもしれないので、人によっては中級レベルでもスムーズに読めるかと思います。
ただ、分詞構文や倒置の部分を読んで「こういう気持ちで使えばいいんだ」と腑に落ちる部分もありましたし、関先生の解説で、難しいものはありませんでした。 関先生書籍あるあるだけど、むしろ読んでいて楽しかったです…!
(ちょっと余談)
文法とは積み重ねで、Cを学ぶならBを、Bを学ぶにはAを学ぶ必要があります。つまり、英語は基礎分野を学ばないと応用分野を理解することはできません。
さらに応用分野の中でも、ある文法を学ぶにはその前に学ばないといけないものがあったりします。
本書がすごいのは、順序よく学んでさえいれば、ニュース英語の文法も必ず理解できる解説になっているところ。文法って楽しいな〜もっと知りたいな〜と感じさせてくれました。
シンプルにすごい。
蛇足なお話
私は関正生先生の著作を、本書以外に2冊持っています。
- 世界一わかりやすい英文法の授業
- 真・英文法大全
この2冊をすでに読んでいたので、本書を読んで、少し内容がかぶるな、という部分もありました。著者が同じで、文法の解説なので当然ですし、色んな書籍で解説するくらい重要な内容なわけですね。
関先生の本を全部持っている!という人にはお馴染みの解説や、同じ例文が出てくることもあるので読んでいて面白いと思います。
ニュース英語に興味がある人にはオススメ
大学受験を控えている人や、留学が視野に入っている人はもちろんオススメです。CNNニュースや新聞を使って英語を勉強したいとか、国際情勢について最新の情報を得られるようになりたいという人(私のように)も、持っておいて損はないです。
ニュース英語に興味はなくても、将来英語を使って仕事がしたいとか海外で生活したいと考えている人(私のように)はニュース英語で使われている文法や単語にはいつか触れる機会が来ると思うので、今から本書で学んでおくのがいいと思います。
私自身、英語で情報を取れるようになれたらいいな、と考えていました。でもそれに文法の力が必要だとはあまり考えていませんでした。大事なのは、単語力とか、背景知識とか、リスニングとかだと思っていました。もちろんこれらも大事なのですが、文法も同じくらい重要なことを本書を読んで痛感しました。
本書で扱うニュースは数年前のもので、若干「最新」とは言い難いですが、未来でも課題となりそうな問題などを扱っています。
今から始めれば、将来国際的な場で自分の意見を発信するかもしれない状況のときに活かせると思い、勉強する身にも力が入ります。
世界のニュースを読みながら文法も学べる一石二鳥の1冊は、国際人を目指す人全員にオススメです!
将来に向けて、今始めるのにぴったりな一石二鳥の1冊
TOEIC715点の中級レベルの私ヨッサンが、関正生先生の最新刊『CNNの生英語がわかる「丸暗記いらず」カクシン英文法』を読んだ感想についてお話してきました。
ニュース英語に興味のある人はもちろん、
- 大学受験・留学予定がある
- 最新の国際情勢を理解したい
- 英語を使った仕事がしたい
- 海外で生活したい
というような人にオススメな1冊です。
文法にまだ自信のない英語初級者さんは、まず文法の基本分野を学んでから本書に取り組むのがいいと思います。ニュース英語は難しいとか、学べるのはリスニングだけでしょ?というイメージがあるかもしれません。
ですが、普通の参考書では扱わない文法を、ニュースを素材に「文法」も「世界のニュース」もしっかり学べる構成になっています。
朝日出版さんから本書をいただいたときは
私は中級だしな…初心者さんにオススメできる本じゃなかったらブログに書きづらいな…
と正直思っていました。
読んでみると、たしかに完全初心者さんの段階では早いかもしれません。逆に言えば、基本分野が済んだなら、懸念するほど難しい内容ではないとわかりました。何より「丸暗記ナシ」で高いレベルの文法が学べる本は少ないと思います。
おかげでわたしは
ニュース英語怖くないやん。もっと積極的に海外のニュースを聞いてみよ
と思えました。
これからどんどん世界の状況は複雑化していきます。もはや日本語だけのニュースでは自分や周りの安全が確保しにくくなるかもしれません。
自分の今の英語力に関わらず、少しずつでも「ニュース英語も怖くない」というパワーを『カクシン英文法』で手に入れましょう!
『CNNの生英語がわかる「丸暗記いらず」カクシン英文法』はこちらから購入できます!
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