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英文法を勉強しているとき、あるいは単語帳や辞書を開くと、必ずと言っていいほど目にする「名詞」「動詞」「形容詞」という言葉。
もしくは、文法書では「第一文型」「第二文型」「SVO」という言葉もよく出てきます。
よく目にするけど、これって重要なの?
とうっすら思ったことはありませんか?
私は学生時代はよくそんなふうに思っていて、社会人になって英語やり直しするまで品詞のことなんか見向きもしませんでした。
でも実は「品詞」や「文型」は英語を勉強する上で欠かせないもの。
その重要性に気づかないまま英語の勉強を進めてしまうと、遅かれ早かれ必ずつまずきます。
私も品詞や文型について理解する前と後では英語力の伸びがかなり違うことを実感しています。
そこで今回は、
- 品詞と文型の違い
- 品詞の役割、文型の役割
- 単語の並べ方のルール
についてお話していきます。
品詞や文型を理解すれば英語の基礎代謝があがり、人によっては爆発的に英語力があがります。
「英文を組み立てられない」「語順がわからない」という人もぜひ最後まで読んでほしいと思います。
品詞と文型の違いは、文の〈中〉か〈形〉
ずばり、品詞と文型にはこんな違いがあります。
品詞 | 文型 |
単語をカテゴライズしたもの | 文の型・テンプレートのこと |
種類は8〜10個ある | 基本文型は5つある |
文の中の単語の役割や働きを表す | 文の意味を決定する |
つまり、品詞は「単語の種類」のこと。
文型は文字通り「文の形」「文の型」自体を指します。
英語という言語は、文章の型・テンプレートが決まっています。
そのテンプレートに沿って単語を並べていくことで文章が出来上がります。
単語もどんなものでもOK!というわけではなく、テンプレートに使える単語を並べる必要があります。
その「使える単語」かどうか?を判断するために確認するのが品詞ということになります。
品詞とは? – 文の〈中〉で働く
文法書によって、品詞は8〜10種類あると言われています。
- 名詞
- 動詞
- 形容詞
- 副詞
- 助動詞
- 冠詞
- 前置詞
- 代名詞
- 接続詞
- 間投詞
英単語は、この10種類のうちのどれかに該当します。
また、1つの単語につき1の品詞というわけではなく、複数の品詞を持っていることが多いです。
たとえば、walkという単語は「歩く」という意味のとき、品詞は動詞です。
ところが「散歩」の意味では品詞は名詞になります。
全部覚える必要はない
品詞を理解することは重要ですが、単語を覚えるたびに品詞も覚えなくてはいけない、というわけではありません。
上で言ったように、1つの単語に複数の品詞がつくことがほとんど。
なので、代表的な品詞をなんとなく目に入れておく程度でOKです。
大事なのは、品詞が文中でどんな役割を果たしているか?ということになります。それは下の方で詳しくお話します。
また、品詞を覚えていないと意味がわからないんじゃ?と思うかもしれません。
これも後でお話しますが、英語はどこに単語が置いてあるか?で、その単語自体の意味や文章自体の意味も決まります。
これを「型が意味を決める」と言われています。
文型とは? – 文の〈形〉のこと
文字通り「文」の「型」のことです。
型とは「パターン」とか「雛形」「テンプレート」って考えるとわかりやすいと思います。
英語の文は形(パターン・テンプレート)が決まっていて、そこに単語をはめていく、並べていく、パズルのような感覚で作ることができます。
そのテンプレートは5つあり、「基本文型」と呼ばれています。
- 第1文型(SV ※SVM)
- 第2文型(SVC)
- 第3文型(SVO)
- 第4文型(SVOO)
- 第5文型(SVOC)
「第1文型」とか日本語で書かれたほうがテンプレートの名前で、カッコ内のアルファベット「SV」などが表すのは、テンプレートの式です。
第2文型=S+V+C
という感じです。
で、SとかVとかが表しているのはそれぞれの役割の英語名称の頭文字です。
- Sは主語(Subject)→文章のメイン
- Vは動詞(Verb)→主語の動作を表す
- Cは補語(Complement)→主語もしくは目的語の説明
- Oは目的語(Object)→動作の対象となる物や人を表す
※Mは修飾語(Modifier)で、文章などを修飾する
なので、さっきの式をさらに肉付けすると
第2文型=主語+動詞+補語
となります。
英語はこのように、すべての文章がこのテンプレートに沿っています。どんなに短くても長くても複雑に見えても、この5つのテンプレートのどれかを使っています。
- 第1文型…S(主語)+V(動詞) ※+M(修飾語)
- 第2文型…S(主語)+V(動詞)+C(補語)
- 第3文型…S(主語)+V(動詞)+O(目的語)
- 第4文型…S(主語)+V(動詞)+O(目的語)O(目的語)
- 第5文型…S(主語)+V(動詞)+O(目的語)+C(補語)
品詞と文型は1セット
でもまだテンプレートの式だけだと、どんな単語が主語になるのかとかわからないんですけど…
どの単語を主語にするか?目的語の位置に置くか?という判断で使うのが「品詞」です。
文型だけ覚えても、品詞が何かわかっていないと文章を組み立てられませんし、逆も同じです。
品詞と文型は2つで1セットの関係なのです。
上の方で載せたテンプレートの式では
- 主語
- 動詞
- 補語
- 目的語
- 修飾語
という言葉を出しました。
この5つのポジションにつける品詞は4つだけです。
- 主語(S)の位置に置けるのは「名詞」
- 動詞(V)の位置に置けるのは「動詞」
- 補語(C)の位置に置けるのは「形容詞」か「名詞」
- 目的語(O)の位置に置けるのは「名詞」
- 修飾語(M)の位置に置けるのは「副詞」
それぞれの文型の式に品詞をあてはめてみると、こんな感じです。
S+V+M
→主語+動詞+修飾語
→名詞+動詞+副詞
S+V+C
→主語+動詞+補語
→名詞+動詞+形容詞 or 名詞
S+V+O
→主語+動詞+目的語
→名詞+動詞+名詞
S+V+O1+O2
→主語+動詞+目的語1+目的語2
→名詞+動詞+名詞+名詞
S+V+O+C
→主語+動詞+目的語+補語
→名詞+動詞+名詞+形容詞 or 名詞
これらの式どおりに単語を並べると、正しい英文のできあがりです。
ためしに、第3文型を使って1つ例文を書いてみます。
Chris speaks English.
→名詞+動詞+名詞
5文型ってどう使い分ける?意味は型で決まる!
式どおりに単語を並べると、正しい英文のできあがり!といいましたが、じゃあどうやって5つもある基本文型を使い分けるんだろう?と思いますよね。
単語に意味があるのと同じように、文型にも意味があります。
「apple=りんご」のようなはっきりした意味・訳というよりは、この文型は相手に説明するときに使うイメージ、とかそういった意味を持っています。
使われている単語がわからなくても、文型がわかればなんとなく意味もわかる、というくらい文章の意味は文型にかかっています。
- Chris walks with his dog.
- The sun hide behind a cloud.
- It snowed last night.
- Chris is tall.
- You look happy.
- It wasn’t wrong.
- Chris ate sushi.
- I have a ticket.
- My cat hates lemon flavor.
- Chris gave his son a present.
- My brother show me his book.
- She bought my cat a new toy.
- Chris call me Steve.
- You make me happy.
- I heard the phone ring.
品詞と文型の役割
- 「品詞」は文の中の単語の働きや役割を表す
- 「文型」は文のテンプレートのこと
- 英語は必ずテンプレートを使っている
というところまでお話しました。
今度は、文型と品詞が具体的にどのように英語力をあげるのか?についてお話ししていきます。
文型:英文の骨組み・空き箱の役割がある
英文は基本文型の5つのパターンでできているので、必ずSV、SVC、SVO、SVOO、SVOCの形を取っています。
なので、
Sはどこまで、Vの単語は何、とスラッシュで分けていくと、長文でも混乱しない。正確に意味を掴むことができる。
まずVを決めてその動詞に合う単語をSの位置、必要であればOやCの位置にも単語を置きさえすれば、英文が書ける。
必ずSV(誰がどうした)が先に来るので、あとに続く言葉を想像しながら聞けるので、語彙力が多少不足していても推測して大体の意味を理解でき、成功体験が増える。
SV(誰がどうした)をとりあえず先に言って、文型から外れないような単語の並べ方をすれば、通じる英語になりうる。
という感じで、4技能(読む・書く・聞く・話す)のレベルを上げるためには、基本文型の理解が必要不可欠です。
また、英語は文型で意味が決まるので「英語の意味を理解する=文型を理解する」と言っても言い過ぎてはいないはずです。
ただ、それぞれの文型が持つ意味に1対1で対応する日本語は存在しません。
「第1文型はSはVする」などと上記にありますが、これはあくまで日本語にした際の文型が持つの意味のニュアンス・イメージとなります。
・英文は文型で意味が決まる
品詞:英文を構成するパーツの目印の役割がある
基本文型を構成する、主語・動詞・補語・目的語というそれぞれのパーツになれる単語には、名詞・動詞・形容詞という「目印」がついています。
単語帳や英語の辞書を見ると、ほぼ必ず【名】【自動】【他動】【形】【副】などというマークがあるかと思います。
まあ、辞書によって表現の仕方は様々ですが、単語の品詞を表すマークが載っているのは間違いないと思います。
これは、英文を構成する上で、どのポジションに置けるか?どのパーツに慣れる単語か?を判断するためのマーク、目印なのです。
また、このマークは別の形で現れることがあります。
文法書を読んでいると「名詞的用法」「名詞節」「名詞句」「形容詞的用法」「形容詞節」「形容詞句」「副詞的用法」「副詞節」「副詞句」という言葉が出てきますが、これがマーク。
品詞自体は、単語の種類を表すものですが、文や句(2語以上の単語のかたまり)も、名詞や形容詞のような働きができるので
「名詞的用法(名詞と同じ役割できます!)」「形容詞句(形容詞と同じ役割の単語のかたまりです!)」などと表現されています。
それぞれの品詞の名前が出てきたら、その品詞と同じ使い方ができるんだ!と判断できるので「目印」の役割があると考えました。
例外もあります。
たとえば、動名詞は動詞を「名詞的用法」で名詞に変えることができますし、
不定詞は文章を「名詞的用法」「形容詞的用法」「副詞的用法」で使うことができるので、
名詞的用法のときには基本文型の主語の位置におくことができます
(ちなみに、前置詞のあとの名詞になることはできません)。
・品詞という目印を見て、文型を構成するパーツではないが、文のどこに置けばいいのか?を判断する
ちなみに、写真の単語帳は「究極の英単語Vol.1」です。
シンプルなデザインで、品詞の他にも使える文型が載っているのでお得感があって、
これから単語の勉強を始める!という方はまずはこの1冊がおすすめです!
品詞と文型を理解して英語の基礎代謝アップ
英語学習の序盤に学ぶことが多いわりには、いまいち理解しにくいですが、
英語を読んだり話したりするのはもちろん「英語」を理解するには、
品詞と文型の知識は必須中の必須だと私は思っています。
文法を習っていて「難しいな…」と嫌煙しがちな、
不定詞や準動詞、疑問詞・関係詞なども「文章を名詞/形容詞/副詞化」したものと捉えることができれば、
あとは文型におさめるだけという、実は単純で明快なものなのです。
そんなふうに思考を切り替えることができれば、文法はパズルのようで楽しくなると思います。
英語を読む・聞く・書く・話すの練習に早く入るためには、文法を早めに完了させる方がいいので、楽しめればスピードが上がって、目標より早く文法を終わらせることもできるかもしれません。
わかりやすいように図を作成しましたが、あなたの英語学習のお役に立てれば幸いです。