- 参考書がつまらなくて続かない
- 忙しすぎるから音楽で勉強できたらいいのに…!
- どうせなら効果のある曲で勉強したい
英語の勉強として「洋楽」を選択肢に考える学習者さんは多いです。参考書だけだとどうしても「つまらない」「例文がピンとこない」と感じてしまいますよね。
結論から言うと、洋楽でも英語の勉強になります。しかし「とにかく聞けば英語がペラペラになる!」というわけではありません。効果のある方法を使ったり、あくまで「音楽である」という前提を忘れないで取り組む必要があります。
私自身、洋楽が好きで初級者の時から洋楽を聞きまくったことが、間違いなく英語力アップの助けになりました。今ではTOEIC715点の中級者です。
もちろん参考書やリスニングなどのトレーニングをメインに行う必要はありますが、洋楽で英語の勉強することには私自身、かなり効果を実感しています。
そこで今回は、洋楽で英語の勉強をして
- どんな効果があるのか?
- 勉強方法・ノートの書き方
- 勉強しやすいオススメの曲
についてお話していきます。
今、使っているスマホやパソコンを使ってすぐにできる勉強方法を紹介しています。英語は「音」が大事な言語。洋楽を使って英語の「音」に初級者の今から慣れていきましょう!
洋楽は英語の勉強になる!
勉強のための洋楽の聞き方をすれば、英語学習に効果があります。しかし単なる「音楽鑑賞」しているだけでは効果は薄いです。
歌詞をノートに書いて聞こえたとおりの発音を書き、オリジナルの歌詞ノートを作る勉強方法がオススメです。オリジナル歌詞ノートを見ながら歌うことで、
- リスニング
- スピーキング
- 発音
- ボキャブラリー(単語力)
が鍛えられます。
英語の勉強にオススメの曲のジャンルは
- ポップス
- ロック/ポップ・ロック
- R&B
などの、耳馴染みのよく、歌いやすいものがいいかなと思います。
記事の後半で私が実際に聴いて英語を学んだ曲や最近聴いている曲をリストアップしていますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
今の時代、スマホですぐに音楽が聞ける人は多いはず。この「洋楽を英語学習に使う」方法は、初級者さんでも「今すぐ」にできます。まずは、洋楽のリスニングの効果について具体的にお話していきます。
洋楽は「リスニング」の勉強になる!
洋楽が英語の勉強になる、と聞いてすぐに「リスニングかな?」と思われたかと思います。
正解です!
音楽は耳で聞いて楽しむものなので(もちろん体全体で楽しめるものですが!)、
「英語を聞く力(リスニング)」が楽しみながら鍛えられます。
どうして鍛えられるのか?というお話の前に、先に英語の音の特徴についてお話させてください。
英語は音がつながりがち・消えがち
初級者さんはもちろん、英語の苦手な日本人のほとんどはきっと、
英語は早すぎて聞き取れない!
という悩みを抱いていると思います。しかし、英語は早いのではなくて「早いと思い込んでいる」だけのことが多いです。英語の音は、文章の中で、前後の単語がつながったり消えたりします。
音の連結・脱落現象
- not at all → ナラロー
- wake up → ウェイカッ
- used to → ユーストゥ
※主にアメリカ英語の発音を想定しています
こんな感じで英語では、音の連結・脱落現象がしょっちゅう起きています。
「音の連結・脱落現象」を専門用語で言うと、それぞれ「連結=リンキング」「脱落=リダクション」と言います。
日本語でも「洗濯機(せんたくき)」→「せんたっき」と言いますよね。
音が消えたりつながっているということは、見えている文字の音よりも実際は少ない音が発音されているということ。そのため「英語は早い」という勘違いが起きてしまいます。
発音やスピーキングのトレーニングをすれば、英語の音の特徴にも慣れることができ、「英語は早くて聞き取れない」という悩みが解消できます。
でも初級者のうちは、文法や単語などやることも多いですし、初級者向けのリスニング教材は正直面白みはないですよね。
(教材なので面白さは必要ないのですが…!)
そこで、特に初級者さんが英語の音に慣れつつ、リスニング力を鍛えるには「洋楽」がうってつけです。
大きな理由は、
- 洋楽でもよく音がつながったり消えているから
- 楽しみながらできるから
- 1曲が短くて、何度も楽しく聴けるから
です。
私自身、高校生の時のリスニングはほぼ洋楽だけでしたが、英検準2級を取得できました。(洋画も見まくってたけど)
とはいえ、洋楽はあくまでサブの教材です。リスニングの本格的なトレーニング(ディクテーションなど)を行う際は、教材を使用したほうが確実にリスニング力がアップします。
本格的なトレーニングの前に、初級者のうちから普段の生活でも英語の音に慣れるには「洋楽」がぴったりなんです。
英語の音の特徴については、ここで話すと長くなるので省略します。代わりに、めちゃくちゃ詳しくわかりやすく書かれた、オススメの本「英語のハノン」をご紹介します。
「英語のハノン」は、スピーキングのトレーニングをしながら文法のやり直しができる、SNSでも話題の1冊です。英語の音の特徴である「リンキング(連結)」「エリジョン(脱落)」などが学べます。
洋楽は「スピーキング・発音・ボキャビル」の勉強になる!
リスニング以外にも「英語を話す力(スピーキング・発音)」にも効果があります。また、歌詞の中の知らない単語を調べて覚えれば「ボキャビル(語彙力強化)」にも力を発揮します。
リスニング・スピーキング・発音・語彙に効く、洋楽スゲー!
発音に気をつけて聞いて歌えばいいだけなので、スマホがあれば今すぐに出来ます。さらにオリジナル歌詞ノートを使えば、自分の発音の弱い部分や理解している部分も把握できますよ。
ここでも注意したいのは、洋楽はあくまでサブの教材ということ。本格的に発音やスピーキングを身につけるなら、あわせてトレーニングも必要です。くどいかもですが、スピーキングのトレーニングなら「英語のハノン」がオススメ。
本格的に英語を話す勉強に力を入れたいなら「一億人の英文法」が有効です。
洋楽で英語を勉強するメリットとデメリット
- 楽しいから続けられる
- スキマ時間でもできる
- リアルな英語(表現・発音)に触れられる
- 英語は自由だと感じられる
- スムーズに歌えたら気持ちがいい
- ノートに書くことで覚えやすくなる
- 文法は学べない
- 正確な意味がつかみにくい
- スラングが多い
- ノートに書くのが時間がかかる&めんどくさいかも
洋楽で勉強することは楽しいですし、癒しにもなります。リラックスしつつも、英語に触れることができる「勉強っぽくないけど学べる」方法です。そのため、途中で挫折することなく、英語学習の継続が期待できます。
また洋楽は1曲3分〜5分程度。忙しい時や手が空かないときでも、耳が使える時間に聞けるのも社会人独学英語にはメリットです。あとは、何よりスムーズにつまずくことなく英語の曲を歌えたときってめちゃくちゃ気持ちがいいです。
特に発音に苦労したところを、リズムに乗ったまま歌えたときは最高にドヤれます(自分に対して)!
家事の最中、通勤途中の数分に&リラックスタイムでさえ英語漬けできます!
文法は学べないというデメリットがありますが、これは洋楽が音楽という「一つの作品」だからです。音楽の歌詞は文法的な正確さは重視しないことが前提です。
そのため、使われる表現や単語(スラングなど)が参考書や単語帳などにはあまり載っておらず、意味を把握しにくいのです。
以上の理由から、洋楽で文法は学ばないほうがベターです。
「参考書などには載っていない表現や単語が使われている」ということは、一方で「自由で生きたリアルな英語」に触れられるというメリットにもなります。
あとは、洋楽の歌詞の和訳もオススメしないのも、同じような理由からです。
もちろん挑戦するのは自由です!
ただ、文法的に正確でないかもしれない作品をがんばって調べたり悩んだりする時間があるなら、
洋楽なら聞きまくり歌いまくるか、参考書を読むほうが英語力が上がります。
「日本語だとどういう意味?」を探るのに捕われるより、アーティストを真似しながら歌うことを目指すほうが効果的です!
オリジナル歌詞ノートを作るメリット・デメリット
このあと詳しくお話する、洋楽で英語を勉強するときに使いたい「オリジナル歌詞ノート」。手書きを推奨していますので、手間はかかります。歌詞サイトを印刷すれば早いし面倒なことはないです。
しかし手間がかかる分、単語や表現を覚えやすくなるというメリットがあります。ただ単語を眺めているよりも、実際に手を動かして書く。書きながらついでに歌詞を読み上げれば、体に英語が馴染んでいきます。
「ただ聞くだけじゃ勉強にならないの?」という人には、正直、もっと効率が良くて役に立つ洋楽以外の勉強方法のほうが向いています。
オススメの書籍についてご紹介している記事があるので、こちらも読んでみてください!
>>【独学で使える】コスパ良!英語初心者にオススメの本の教材【18選】
洋楽で英語を勉強するなら「オリジナル歌詞ノート」を作ろう
洋楽で英語を勉強するなら「オリジナル歌詞ノート」の作成をオススメします。オリジナル歌詞ノートの作り方と、それを使った勉強方法についてステップごとにお話していきます。
ノートを書く時間がない、ぶっちゃけめんどくさい、という人は〈ステップ6〉の「歌詞を見て歌う」だけでもOKです。
ノートの書き方については、別の記事で詳しく解説していますので、よければ合わせてご覧ください。
>>《洋楽の勉強ノート》歌詞を書くのは無駄?効果的な書き方や注意点とは?初級者にもオススメです
ノート(B5以上推奨)とペン2色以上を用意します。 B5以上推奨なのは、歌詞は長いので大きいノートだと1枚に収まりやすいためです。
ペンの使い分けの仕方
- 歌詞を書くペン1色(黒など濃いめ)
- 単語の意味を書くペン1色(なんでもOK)
- 読みがなを書くペン1色(赤など目立つ色)
私が今回使用したのは、画像のものです。
ノートはロルバーンダイアリーXL(B5サイズ)で、ペンは3色使いました。
- SARASA Rの黒(0.4mm)
- uni-ball oneのポピーレッド(0.38mm)
- SARASA Rの赤(0.4mm)
歌詞サイトや歌詞カードを見て、ノートに歌詞を書き写します。あとで色々書き込むので、歌詞と歌詞の間は1〜2行空けておくと見やすくなります。
洋楽の歌詞検索サイト
- デジタルキャスト(https://digitalcast.jp/)
- 洋楽まっぷ(https://yougakumap.com/)
- Google検索で「曲名+歌手名」で検索
歌詞を写し終わったら、まずは知らない単語を調べて意味を書きます。読みがなを単語の上に書くので、下か別のスペースに書きます。
音楽を流し、とにかく発音を集中して聞きます。このとき、口ずさみながら聴くと自分の歌えない部分がわかるので、ぜひ口ずさみながら聴いてください!
歌えなかった部分(噛んじゃう所)をノートに書き込みます。繋がった音や消えた音は記号などを使って、自分でわかるように書きます。
私の場合は、繋がっている時はニコちゃんマークの口みたいなマークを使っています。
歌手が歌っている通り、聞こえた通りの音を歌詞の上部にカタカナで書き込みます。楽譜みたいに使えるくらい、何度も一時停止や巻き戻しをしながら書きます。
たとえば、画像にもありますがこんな感じ
- it could go either way→クッゴ イードゥウェイ
- to love and break→ラヴァン
正しいかどうかはさておき、自分が「そう聞こえた」と思う音をカタカナに落とし込んでいきます。
聞き取れない場合は、スピードを変えられるなら0.5倍速などにすると聞き取りやすくなります。ひととおり書き終わったら、ノートはコレで完成!
最後はノートを見ながら聞きまくって、歌いまくります。重要ポイントは、歌手になったつもりでモノマネする気持ちで歌うこと!
ノートに書いた読みがなはあくまで「参考」にして、耳から入ってくる音に忠実に歌うとベストです。
コツは、自分が「聞こえた通りの音を書く」です。
たとえば「I want you」なら
- アイ ウォント ユー
- アッ ウォンチュー
楽譜のように使いたいので、単語の読みをそのまま書くというより、聞こえたそのまま(つながっている音や消えた音の可視化)を重視しています。
このノートの目的は「英語ネイティブの音を知る」こと。単語1つ1つのスペルや発音にとらわれず、聞こえた通りに歌えるようになるためのノートです。
英語のネイティブの何度も聞いて口に出せば、自分でも話せますし、英語を聞き取れるようになります。
勉強しやすいオススメの曲
オススメの曲は、大前提としては「自分が好きな曲」がベストです。自分が好きで、歌いたいと思う曲であればどんなジャンルでもOK。
洋楽で勉強したいという気持ちにはきっと「楽しみたい」とか「好きな曲を歌いたい」というものがあるはずなので。
一応、初級者向けの音楽ジャンルはこちら。
- ポップス
- ロック/ポップ・ロック
- R&B
初級者さんには耳馴染みの良いポップソングから選ぶといいです。
とはいえ、洋楽に興味はあるけど詳しくないとか、オススメを知りたいという人もいると思います。ここでは私が実際に聞きまくって歌いまくった曲と、最近BGMとして聞いて勉強しやすそうな曲をピックアップしました。ぜひ参考にしてみてください。
私はこの曲で英語の音に慣れました
One Direction
- Story of My Life(動画の曲です)
- Night Changes
- Steal My Girl
Avril Lavigne
- complicated(動画の曲です)
- sk8ter boi
Blue
- One Love(動画の曲です)
- Gift
- If You Come Back
私自身の話になりますが、Blueで洋楽にハマって、英語も大好きになりました。
Blueは、2000年にデビューしたイギリス出身の男性4人組R&Bグループです。2023年現在も活動はしていますが、デビュー当時にかなり高かった人気に比べると落ち着いている印象(個人的な)。
オススメというよりは、実際に私が洋楽で英語の勉強をした曲で、英語初級者さんに勧めるならコレかなというものを選びました。
あとは、Avril LavigneやOne Directionにもハマって(アイドル的なグループを好きになりがち)、カラオケで歌いまくって、自然と英語の音の連結とか脱落にも慣れていきました。
Avril Lavigneは、2002年にデビューしたカナダ出身の女性シンガーソングライター。
One Directionは、2010年にオーディション番組から生れた5人組ボーイバンド。2015年に1名脱退、2023年現在は活動休止中。
この3組なら、CMソングになったりしていて有名なものもあり、どの曲もオススメです。
人気アーティストならこの曲
Taylor Swift
- Anti-Hero(動画の曲です)
- ME!
- Shake It Off
Ed Sheeran
- Shivers(動画の曲です)
- celestial
P!NK
- So What(動画の曲です)
- trustfall
- Never Gonna Not Dance Again
Oasis
- wonderwall(動画の曲です)
- Whatever
- Stand By Me
作業中に聞いていていいな〜と思うヒットソングをあげてみました。P!NKは普通に好きで聞いています。
発音もクリアで、ノリノリで聞けてストレスも発散できそうなパワフルな曲が多くて、働く社会人にオススメできます。
ヒットソングを次々に出しているTaylor SwiftやEd Sheeran、Oasisの曲も楽しく英語の音に触れられます。
どの曲も歌えたときに「超気持ちいい…!」ってなります!
ストーリー性があり、遅すぎず早すぎないテンポの曲がオススメ
オススメの曲を見てみると、
- ストーリーっぽい
- テンポが遅すぎず早すぎない
そんな曲が勉強に向いていると感じました。音楽は芸術であり、歌詞がポエムっぽい感じの曲も多いです。初級者さんが英語の勉強を音楽でやるなら、ポエムっぽいものよりもストーリー性があるといいと思いました。基礎的な文法を使っているので、理解しやすいからです。
上記のリストはポップソングばかりでノリノリになる曲もありますが、テンポが早すぎないものを選んでいます。また、歌詞もストーリー性があるので、表現を覚えるのにも役立ちます。
やっぱり一番のオススメは、あなたの「好きな曲」「歌いたい曲」です!
まとめ
洋楽を使った英語の勉強についてお話してきました。
- リスニングに効果がある
- スピーキング・発音に効果がある
- ボキャビルにも効果がある
- オリジナル歌詞ノートを使う
- 歌手を真似ながら歌う
好きな曲やノれる曲、自分が歌いたい曲を選んで、ノートに書いてそれを見ながらとにかく歌いまくる!そんな楽しい方法で英語を聞く力・話す力だけでなく、発音や語彙力も鍛えられます。
もちろんただ聞き流すだけのではなく、単語を調べたり、発音に集中して聞いたり歌うことで効果に現れます。スキマ時間に出来るので、普段忙しい社会人でも英語学習を継続できます。
初級者のうちはやることが多くて迷子になりますよね…。洋楽ならAmazon Musicのようなサービスで今すぐにでも聞けるので、まずは洋楽から英語学習を始めるのもアリですよ。楽しみながら英語の「音」に慣れていきましょう!
まだ音楽のサブスク未経験なら、1億曲以上聴けるAmazon Musicがオススメです。
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